「被災地のアスベスト対策を考える
ネットワーク」発足
被災地のアスベスト対策を考えるネットワーク


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【項目】

現地のネットワークが発足
ネットワークの活動
神戸市の対応
認識甘い神戸市


現地のネットワークが発足

 震災3週間後、アスベスト根絶ネットワークの温品さん、依田さんが神戸 に来られ実態調査を共同で行なってきた。また被災地でのアスベスト対策を どうしていくのか、各地域に入っているボランティアグループから問い合わ せがあり、3月中頃よりアスベスト対策を考えるネットワーク作りを始めた。 今まで6回の会合を開き、各回多くのボランティアや住民、避難者などの参 加者があり、関心の高さを思い知らされた。
 1年とも2年とも言われる倒壊家屋・ビルの解体撤去作業によって飛散 するアスベスト対策をどうしていくのか。3月25日の会合で、住民、ボラ ンティアの手で継続して対策を考えていくネットワークの発足を確認した。

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ネットワークの活動

 これまで取り組んできた内容は、 

  1. ビル解体など発生源対策の強化、危険性の住民への周知、マスクの配布 など、アスベスト対策を強化するよう、行政に要請文を送る。
  2. 神戸市の担当者と対策の現状について話し合う場を持つ。
  3. 倒壊したビルの吹き付けアスベストの発見方法講習会。
    Watching 被災地アスネットの監視活動
    (04/26/95)

     吹き付けアスベストの見つけ方を実地に学び、各地域で活動するボラ ンティアが自分たちで、「吹き付けアスベスト分布地図」を作成できる ようにする。
     4月8日の講習会に約40名が参加し、三宮センター街の軒先に露出 している吹き付け材を発見した。X線回折の結果、白石綿を含有してい ることがわかった。
     神戸市に対応を迫ったところ「アスベスト含有岩綿」として、きちん とした撤去工事を行なうよう商店街を指導すると約束した。

  4. 市民向けのアスベスト対策のシンポジウムを開催する。

     5月27日(土)午後1時半から元町の兵庫県私学会館で行なう。
     アスベストの危険性、被災地での飛散状況、マスクの入手方法など今 までの取り組みの報告を行なう。

  5. マスクの入手方法、必要性の情宣

     環境庁や神戸市の指示で防塵マスクの各メーカーがスーパーやコン ビニ、キヨスク、薬局などでマスクを販売するようになってきている。 各地域のボランティアが防塵マスク販売店のリストを作っている。
     アスベストの危険性やマスクの重要性を記したビラと一緒にマスクを 小中学生や先生に配布するような活動も行なっている。

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神戸市の対応

 4月13日、アスベスト対策の担当者である環境局指導課大気係の森 田係長らと話し合った。説明のあった内容を項目ごとに簡単にまとめると、

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認識甘い神戸市

 環境庁が2回にわたって発表した被災地域のアスベスト濃度は全国平均と 比べて平均値で10倍、最高値で40倍の高濃度になっており、吹き付けアス ベストが確認された建物約40棟から発生したとは考えられない。神戸市が 把握していない吹き付けや建材から飛散したアスベストによって濃度が高く なっていると推定される。

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(C) May 1995, Hanshin ASNET

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